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沖縄農協から覚えのない借金を背負わされた男の悲劇日刊サイゾー

沖縄県名護市に住む金城正さん(仮名)のもとに、沖縄県農業協同組合(以下、沖縄農協)から約6,400万円の債務に関する通知が届いたのは平成14年5 月のこと。書面の内容は、金城氏が平成5年と6年の2度にわたり、合計7,000万円の融資を名護農協(後に合併して「やんばる農協」→再合併して「沖縄 農協」)から受け、その返済がないために債権を東京の債権回収会社に譲渡するというものだった。

ところが、金城さんにとっては全くの寝耳に水の話。そもそも、農協は平成5年と6年に融資をしたといいながら、その日まで9年の間、一度たりとも返済を求めた事実はない。

金城さんに通知が届いたのは、その3年後の平成14年。やんばる農協の事件は当時地元でも大きな騒ぎとなったため、当然ながら金城さんは事件との関連性を 疑った。事実、農協から取り寄せた口座開設申込書を見ると、金城さんは逮捕された共犯者が経営するカラオケ店の従業員という形にされており、さらに記入さ れた住所と名前の筆跡は、金城さんのそれとは似ても似つかぬ他人のものだった。

あっけにとられた金城さんだが、農協側にそれを主張しても聞き入れてもらえない。その後、平成15年8月には裁判所から「不動産競売開始決定通知」が届く。つまり、知らない間に自身の家屋や土地が抵当に設定されており、その競売が執行されるというのである。

 

悲劇を伝えるために省略している箇所もあると思うので、この記事だけでは状況を把握しづらい部分もありますが、なかなか興味深い記事ですね。現在では、個人情報保護の観点から登記に必要な住民票や印鑑証明書は気軽に入手できないので、同様の事件は起こりにくいはずですが…もし、こういった怪しい契約に立ち会うことがあれば、予め摘んでおくことも司法書士の大切な職務の一つです。

あなたからお金を引っ張ろうと目論んでいる人は親身に相談に乗っている印象楽して儲かるというビジョンを植え付け、言葉巧みに言い寄ってきます。このような人から騙されないためには、日頃からトラブルに巻き込まれない環境づくり(近寄らない)が一番大切だったりします。が、万が一巻き込まれそうになった場合には冷静な判断力正しい法律の知識、相手の行動を予測する想像力と被害を最小限に抑える対処法が必要となります。要するに、たくさんの経験が必要なわけです。

職種によっても異なりますが、司法書士ほど契約の場に接する機会が多い職業はありません。何かがあってからでは遅すぎます。そうならないためにも契約する際には、まずは最寄りの司法書士に相談してみることをオススメいたします。法律の専門家である司法書士はあなたの頼れる身近な存在なのですから。